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オレが押し黙っていると、彼女が不適な笑みを浮かべて答えた
「あなたは…魔術師です」
今までオレは、自分の身に起こった出来事を驚くほど素直に受け入れていたが、今回は流石に怪訝な顔をした
「君が冥使でここが冥界だということは受け入れよう、だけどオレが魔術師って話しは流石にムリだ」
「どうしてですか?」
「自分の事を一番理解しているのは自分だし、ましてやオレが生まれてこの方17年、自分が魔術師なんじゃないかなんて思ったこと、一度もないぜ」
彼女はオレの方を一度も見ずにキッチンで作業を続ける
(こいつ、ちゃんと話し聞いてんのか?)
オレは本をテーブルに戻し、彼女に近付いた
「証拠はあるのか、証拠は?」
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