はじまり

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「ねぇ…」 少女の声がさっきより近くで聞こえる オレは少し距離を置こうとしたが、足が震えて動かない 「ねぇ…」 少女の声が近づく 体の震えが止まらない 背筋が凍り付く 「ねぇ…」 (すぐ後ろっ!!) 頭の回転が単純になり、視界もぼやける そして、『それ』はオレの耳元で囁いた 「ニ・ン・ゲ・ン・デ・ス・カ?」 何かがオレの顔に触れる 冷たくて柔らかい… (手っ!?) その『手』は、奮えて動けない俺の首をぐるりと回した 「っ!」 この時、初めてオレは後ろで話す者の正体を見た
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