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「勝手に何処でも行って野垂れ死んでくればいいじゃねーか」
「イヤ、野垂れ死なないから。
何だアンタは、実の息子に死んで欲しいのか」
「……イエス」
「“イエス”じゃねーよ!
殴り飛ばすぞテメー!」
「本当に行ってきなさいよ」と何時の間にかソファーに座っていた佐和子はテレビを見ながら言う。
「……で、でもさ、母さん」
翔太は佐和子を振り向くと言った。
「自分から言い出しといてアレだけど……。
旅行費とか高いと思うんだけど……」
「勿論自分の溜めていた小遣い使うけどさ」と付け加える翔太。
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