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男「メリーさんってあのメリーさん?」
メリー「たぶん。わたしはメリーさんだと思うんだけど、何もかも忘れてしまって」
男「君はメリーさんだろ」
メリー「どうしてそう言い切れるの?」
男「台詞の横に堂々と書いてあるじゃないか」
メリー「ちょっと言ってる意味がよくわからないわ」
男「で、そのメリーさんが何の用で僕の家なんかに電話を掛けてきたわけ?」
メリー「あなたの電話番号だけ覚えていたから掛けてみたの」
男「僕とメリーさんは恐らく愛人関係でもなければ援交関係でもない、言わば何の関係もないはずだけど」
メリー「だってわたし、全ての記憶を失ってしまった悲劇のヒロインだというのに、あなたの電話番号だけ記憶に残っているもの。これって何かの運命よ、きっとそう」
男「メンヘラもしくはスイーツ()の可能性が高いと思われる。このまま何も言わず会話を終了させることで、彼女の呪縛は解けるのではないか」
メリー「誰と話してるの?」
男「むしろ今まで誰と話していたんだろう、これは夢だってどうして気付かなかったんだ」
メリー「とにかくわたしはメリーさんかもしれないってこと、それを覚えておいて。これからもちょくちょくあなたの電」
ぶつっ
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