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中は非常口ランプの光で何とか構造がわかるぐらいの明るさだった。
しかし、少年は奇妙な程スムーズに歩を進めていく。
何度か角を曲がりドアを2回くぐった先にエレベーターがあった。
ドアには「故障中」の紙が貼ってあったが、そんなものを見るまでもなく使えないということが分かる。
照明は落ち、ボタンがある場所にはガムテープでグルグル巻きにされていたからだ。
でも少年はまったく気にしてないようだった。
エレベーターに近づくと少年はジャケットのポケットから1枚のカードみたいなものを取り出す。
そしてガラス張りのドアにそれを押し付けた。
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