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二つの勢力が姿を消した。
正義と悪のせめぎあいが一時休止し、穏やかな夜の雰囲気に戻ったようだと、夜道を歩いていた小柄な人間は思った。
「そろそろ帰ろっかな」
小柄な人間はそう呟くと歩みを早める。
途中カラスの羽が一枚道に落ちていたが、小柄な人間は気づかずにそれを踏み潰し羽毛をグシャグシャにして先を急ぐ……、
身にまとっている白いパーカーをはためかせながら……。
髪に照らされるネオンの光を"赤く"反射させながら……。
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