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「では、そういう事ですので詳しくは放課後に……」
放課後、部室に来て欲しい旨を伝えると二人とも二つ返事でOKしてくれた。
その後、教室に戻り午後の授業を受ける。
――そして、放課後。
「遅ぉおおぉい!!」
部室の扉を開けた瞬間謎の物体が飛来してきた。
「うわぁ!?」
それを間一髪でかわす。
鼻先を掠めていったそれは何やら腐臭がしたが……
「なに投げたんですか、部長!?」
それが直撃した時のダメージを考えると背筋が寒くなる。
「私の靴下」
「汚いもん投げないでくださいよっ!!」
当然のように言う部長は片方の靴下を履いていなかった。
「む、汚いとは心外だな。
せっかく脱ぎたてを放ってやったというのに」
ぶすーっとむくれながら部長が拗ねる。
可愛くねぇ……!!
「まっっっったく必要のない心遣いありがとうございます!」
「まーそう言うなって」
ははは、と笑いながらもう片方の靴下を脱ぎ―――
「投げんなぁああ!!」
またも飛来した臭気兵器を紙一重でかわす。
「なかなかよく避けるな、ミトリ少年」
人間の生存本能が成せる技か、自分でもビックリだ。
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