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「だがしかし!!
私のこのリーサルウェポンをかわせるかな!?」
無意味にかっこよく言い放ち、ポケットに手を突っ込み何かを探る。
「そう、これが最凶兵器パンつぎゃぁ!?」
その何かが現れる前にいるかちゃんの百科事典が炸裂した。
「もう文芸部の人達が来てるからふざけるのも大概にね?」
目が笑ってないよ、いるかちゃん。
というツッコミは飲み込んで。殺られそうだから。
奥の部屋に入ると昼に会った二人の先輩が座っていた。
「こんにちは、お待たせしてすいません」
―――帰りのホームルームが終わってからすぐ来たはずなんだけどな……?
「さてさてではでは。
早速詳しいお話を聞きましょうか」
いつの間に復活したのか部長が二人に向き合う形で座る。
「はい、えっと……」
文月先輩の話をまとめるとこうだ。
まず一週間ほど前、いつも部室にいた猫がどこかに消えた。
その猫は文月先輩の入学時に迷い込んだところを文芸部で保護することになった。
その当時、最も面倒見のよかった文月先輩が世話をすることになりそのまま三年生になるまで世話をしていたのは文月先輩だけ(他の部員にはあまり懐いていないらしい)
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