流れ流されて

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―――気がつくと、その扉の前にいた。 新入生勧誘(と、言う名の拉致)をやんわりひらりひらりかわし続け、人気の無い方にと歩いていたらここにたどり着いた。 その扉の横には「名凪(ななぎ)学園調査部」と書かれたプレートがかかっており、その横に「入部者募集」とやる気の無い字で書かれた紙が貼られていた。 ―――マズイ、ここはマズイ。 そう本能というか直感が囁いていたが…… 好奇心は猫をも殺す、とはよく言ったものだ。 気がつくとその扉に手をかけていた。 こんな自分でも変われるかもしれない、という微かな期待と――― 「絶対苦労するだろうな」という確信を持って扉を開け放った―――
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