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(…………どうしてこんな事になったんだろう)
南鳥は一人、悩んでいた。
今彼がいるのは文芸部、部室。
そして、向かいに座るのは完全に萎縮しきった一人の少女。
少女の名は坂浦 巴。
先ほど部長から見せられたその本人。
「えーと、あんまり緊張しないで……ね?」
話しかけた途端びくん!とされるのだからたまったものではない。
(何してくれやがったんですか、部長ぉ~!)
心の中で絶叫する。
―――遡ること数十分。
「よし、じゃあミトリ少年は坂浦から事情聴取!」
食堂棟の裏から出たところで急に部長がそんな事を言い出した。
「はい?」
「大丈夫だ、坂浦は私が捕まえてきっちり拉致るから」
あれ、問題発言。
「じゃ、ミトリ少年は文芸部の部室で待っていてくれ!」
その後、南鳥が文芸部部室で待っていたところこの様子の坂浦が連行されてきたというわけだ。
……以上、回想終了。
「えーと、じゃあまず坂浦さんは食堂棟裏で何をしてたの?」
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