流れ流されて

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扉を開けた先で妙な音が聞こえる。 まずゴウンゴウンという大きくはないがしっかり聞こえる機械音。 そしてジャラジャラと何かを掻き混ぜるような音。 そしてパチンパチンという何かを打つような音。 どれを取っても調査部の名には繋がらない。 「し、失礼しまーす……」 声をかけ、初めて室内を見回す。 まず目につくのは部屋の真ん中に設置された謎の音をたてているテーブル。 次にそこに座っている上級生と思われる人物。 色素の薄い髪を所々跳ねさせ(寝癖であると断言できる)、灰色の瞳でテーブルの上に並べられた物を見つめている。 「あれ、ぶちょー見学者きてますよー」 と、声に釣られて見ると奥にある扉から…………小学生? いや、彼女の着ているものはこの学園の制服だ。 どうみても小学生にしか見えない女の子がこちらに気づきテーブルの人物に声をかける。 「ちょっと待て。 いま大丈夫なと………ロォオオォン!!」 突如部屋にこだまする大声量。 女の子は慣れたもので顔色一つ変えていないが、南鳥はそうもいかない。 驚いて飛びのいたところ、運悪く本棚に激突。 本の雪崩に埋められることとなった。
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