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「さっきは失礼、ちょっとアツくなっていたものでな」
「は、はぁ」
先ほどの大絶叫から十分後、本の中から救出された南鳥は奥の部屋に通されていた。
「ぶちょーは麻雀始めると周りが見えなくなるんですから、せめてこの時期だけは止めて下さいって言ったじゃないですか!」
部長、幼女に叱られてます。
「いやぁ、そうは言ってもだ。
あれだ私は一日一回は麻雀を打たないと溶けるんだ、これが」
…………嘘だ、絶対嘘だ。
「さて、それはそれとして少年」
グルンとこちらを向く部長。
「自己紹介が遅れたな。
私は月見里 京都(やまなし けいと)。
まったく間違われやすい名だ」
「はぁ」、と気の抜けた返事しか出来ない。
「私は巳野 いるか(みの いるか)!
こんな見た目だけど高一!!」
なんと、幼女は同い年だった!!
「えっと、僕は千代 南鳥っていいます……」
部長はふむ、と一息つくと―――
「お値段以上だな」
「違いますよ!ニ○リじゃないですっ!!」
絶対言うと思いました、経験上。
「冗談はさておいて、ニト○君は……」
「置いてない!?
冗談まったく置いてない!?」
そのツッコミに「ははは」と笑いで返す。
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