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それから、何度か店に行った。 自分でもびっくり。 嵌まってるわけではないが、妙に居心地が良いから。 一人で行く勇気はなく、いつも彩菜と一緒。 その日も、ガヤガヤと繁盛していた。 けど、その日はどこか違ったんだ。 その日就いたのは、店長と秋って人。 何故か意気投合して、話が盛り上がり、勢いで連絡先まで交換してしまった。 俺は一気に知り合いの輪が広がって嬉しかった。 そして、俺の中にもう一つの気持ちが湧き上がった。 最初に来た時以来、隣に座って話した優さんが気になって仕方がない。 あの日は、ドキドキとみんなの盛り上がりについていくのが精一杯で、何を話したか覚えてない。 けど、そのときから俺の心は彼に奪われてしまったみたいに、彼を目で追っていたんだ。 そんな俺の気持ちに彩菜も気付いて、何とか協力してくれてる(笑) 好きの気持ちに男とか、女とか、性別なんて関係ないらしい。 俺もそう思う。 ――いつでも、俺の瞳には、彼しか映っていない。 ・
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