一目会ったその日から。

13/14
前へ
/434ページ
次へ
「……い、 ……おい、 ………チャーミー?」 マルがいつもの調子で、私のこめかみを親指でぐりぐり締め付けてた。 こんな荒れ狂った技をかけられても、まったく気がつかなかった位、衝撃的な出来事。 「なぁ、アレだろ?キーボード。」 今度はドレッドを指でくるくる絡ませながら、マルは意味深な事を言う。 「それが、なに?」 悟られたくないから、ひどくそっけない返し。 「俺にまで隠さんでもいいだろーが。」 マルはニヤリと笑うと、 「凄かったよな。 音も、 男も、 チャーミーごのみ。」 タバコの煙で雲が出来そうな天井に向かって、その意地悪な口から大量の煙を吐き出した。 .
/434ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12321人が本棚に入れています
本棚に追加