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「……い、
……おい、
………チャーミー?」
マルがいつもの調子で、私のこめかみを親指でぐりぐり締め付けてた。
こんな荒れ狂った技をかけられても、まったく気がつかなかった位、衝撃的な出来事。
「なぁ、アレだろ?キーボード。」
今度はドレッドを指でくるくる絡ませながら、マルは意味深な事を言う。
「それが、なに?」
悟られたくないから、ひどくそっけない返し。
「俺にまで隠さんでもいいだろーが。」
マルはニヤリと笑うと、
「凄かったよな。
音も、
男も、
チャーミーごのみ。」
タバコの煙で雲が出来そうな天井に向かって、その意地悪な口から大量の煙を吐き出した。
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