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「その恰好どした?」
マルが真っ黒なコーヒーを吸い上げながら、上目遣いで私を眺めた。
ミルクもシロップも入れないのに、なんでドーナツ食べたがったかなぁ。
「今日やる新曲の雰囲気がロックのクセにセクシーだからー。あとはー、ん、何となくー。」
黒い透け感のあるタイツに黒い光沢のあるミニのキャミワンピ。
私の愛しいギター、ファントムが真っ白だから、きっとワンピはそれを引き立ててくれる。
そう思って。
「お?珍しくやる気じゃん!」
マルは手放しで喜ぶけど。
……キーボードに影響されたなんて
口が裂けてもいえない。
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