1225人が本棚に入れています
本棚に追加
「おっ!マー君じゃねーか。またバラちゃんに怒られたのか?」
マー君と呼ばれる男性はミカエルから水を貰ってそれを一気飲みしている最中。
「ぷはっ!そーなんだよ。ゲームのやり過ぎでさ、ボーっとしてたら今週二人目やっちまったんだよ」
「一週間のうちに二人ですか!?それはバラキエルちゃんも怒りますよ」
「週二は流石になぁ――」
そこでガブリエルの顔が此方に向く。
「……なぁ、マー君。そのやっちゃった人間の名前って、朝倉篤とかって言わない?」
「おぉ、良く知ってるな。何でだ?」
「えっと、この方がその朝倉篤さんなんですけど……」
ミカエルが俺を前に出すように背中を押す。
「いやぁ、君が朝倉篤君か。今回は本当に申し訳なかったな」
その男は、何やら知らないけど謝って来た。
「良く分かんないけど、良いっすよ。もう過ぎたことですし」
「マジで!?話が分かってもらえて助かるよ――」
男がお礼の代わりに握手を求めようと手を伸ばしてきた。その時、一筋の光が男を包んだ。
「――ぷはっ……もう到着か」
口から黒い煙を吐いた男は落胆するように肩を下げる。
「もうじゃありません。業務を放ったらかしにして、ちょっとは真剣に仕事をして下さい」
最初のコメントを投稿しよう!