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一般人はこれに気付かずその一生を終え、再び輪廻転生に還る。
しかし稀に自分の〝本質〟を自覚する者が現れることがある。
それが〝魔術師〟らしい。
魔術師は超越した力を得る代わりに、宗源の泉から〝本質〟の純化を強制される──
「ふうん。荒唐無稽だしよく分かんないけど、要は自分は特別だって言いたいんだ」
「おい、人の説明を一言で一蹴してんじゃねえ。てかそんな単純かつ不快な要約をするな」
「で、さっきのは何?」
わたしが身を乗り出すと、レイオットは少し引きながら説明を再開する。
「あれは妖精だ」
「妖精って、童話とかに出てくる?」
「不可解な神秘という点では似ているが、アレは全く違う存在だな」
レイオットは一旦言葉を区切ると、声のトーンを落とした。
「アレは人間以外の動物が〝本質〟を自覚した結果だ。そしてその〝本質〟は大概が〝生存〟だ」
「それとわたしを襲ったのとどういう関係があるの?」
「簡単な話だ。生きるためには何が必要だ?」
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