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「は? 魔術師?」
「そうだ。異常者にして超越者。それが俺達魔術師だ」
人の姿も疎らな夕方の公園。
わたしの隣でベンチに座っている青年は自称〝魔術師〟のレイオット・フロームンド。
デンマークから遥々日本までやって来た放浪の魔術師らしい。
いや、放浪し過ぎでしょ。
改めて見ると奇妙な出で立ちをしている。
銀髪に暗緑色のコートも目立つと言えば目立つが、その整った顔に刻まれたⅩⅢの刺青は一際目を引く。
それがデンマーク独特のものか、魔術師だからかはわからないが。
……話を戻そう。
彼の話では、まず世界の外には〝宗源の泉〟なるものがあるらしい。
それは万物万法の始まりにして終わりの場所。
で、宗源の泉は生命に複数の〝本質〟が混在した存在意義を与えるのだ。
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