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魚屋はスタート寸前に審判に詰め寄った。
どう考えても猟師は商店街バトルロワイヤルの主旨に合わないと。
すると審判はこう言った。
「彼は猟で得た肉で焼き肉屋をしているので問題ない。何よりスナイパーがいないとつまらないでしょう?ゴム弾を使うから安心してください」
そういう問題かよ…と思った魚屋だったが、周りの店は口を出さない様子を見て諦めた。
ルールではスタートから一時間は攻撃が禁止されている。
それぞれがバラバラに散ることで、より戦いを面白くするためである。
それぞれの位置はスタジアムのモニターに映される地図に表示されており、失格になると地図の光点が消える。
店たちはあちこちに散らばって行った。
ある者は共闘を持ちかけ、ある者は隠れて弱そうな相手を尾行し、ある者は建物に隠れた。
そんな中、古書店の老人は自分の店に似た小さな本屋を見つけ、そこを拠点とすることに決めた。
そんな老人を見つめる影が一つ………
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