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なんとなく気まずくなって、ご飯と味噌汁を無理矢理かっこんで朝食を終えた。
「響介くん、今日は何か予定ある?」
「いや、図書館行くくらいっすけど…」
「じゃ、お昼、お弁当いる?」
2階の自分の部屋に戻ろうとすると、みどりさんが自分の弁当の準備をしながら質問してきた。
みどりさんは働いているから昼はいない。だから、昼飯をどうするのかききたいんだろう。
「あ、いや、自分で作るんで…」
「了解っ。葵と茜の分も頼んでいい?」
「わかりました」
昨日も同じ話をした。きっと、明日もする。みどりさんは、俺と会話がしたいんだと思う。<家族>だから。ただ、話題もきっかけも、わからないままだ。だから、繰り返す。何度も、何度でも。
でも、俺は、その優しさが少しウザかった。
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