第一章 第一話

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総希「思ったより遅くなってしまったわ…早く帰らないと千景様が心配する」 私はボソリと呟き足を速めた 近道をしようと角を曲がろうとすると不思議な気分になった まるで空中を飛んでいるような感覚 しかしそんな気分は角を曲がりきる頃にはなくなっていた 軽く首を傾げてから歩ていると違和感を感じた 理由はすぐにわかった それは目の前にある光景が私の知っているものではないからだ 総希「ここは…どこ?」 声を出すべきではなかった 「う゛ぁぁぁぁあ……ぐぎゃぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛」 白い髪に赤い目の男達がこちらにジワジワと迫って来た 「ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛っぐひゃぁあ」 現代の日本ではありえない容姿をした人達 いや、人と言えるのだろうか? ま る で  そ れ は 鬼の成りそこないである ――――羅刹のようだ―――― _
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