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「誠君そんなにサクラの事好きなのー?
じゃあねー、夏の大会で優勝して桜を甲子園に連れて行ってくれたらね、結婚してあげるよー♪」
目の前のまだ、あどけなさを残した可愛いらしい女の子がそんな事を言ってきた。
「本当に!?俺、野球上手くなって絶対甲子園連れてくよ!!約束する!!
だから、だから…その…絶対結婚してね!?」
「ふふっ
サクラね、桜坂高校に入って野球部のマネージャーになるのが夢なんだー。だからね誠君も桜坂高校に入ってサクラを甲子園に連れて行ってね。…約束だよ?」
サクラちゃんはそのあどけなさののこる顔を赤くしながら俯いている。
「俺、お引っ越ししなきゃいけないけど絶対高校生になったらこっちに戻ってくるから!!
約束絶対守るから!!サクラちゃんも約束わすれないでね!」
頬をつたう涙がとまらない。
俺は今日お父さんの仕事の都合でアメリカに引っ越さなければならない
「誠君こそ約束忘れないでね!!」
サクラちゃんも泣いていた。
それから僕達は離れる事が出来ずいつまでも抱き合っていた…
あれから10年がたった。
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