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「お前……それ」
大男がハッとして人差し指をさした。
その方向にはさっき倒れた拍子にポケットから出た腕時計があった。
「やはりな……渡せ」
分かってたかのように言うと
ナイフを出し、大男がずしずしと無表情のままこちらに詰め寄ってきた。
「う、うわぁあ!」
凶器を見た僕は完全に怖じ気づいてしまった。
立ちたくても立てない。力が入らないんだ。
……こいつおかしすぎる。
そこまでしてこの腕時計が欲しいのか……?
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