時。

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「あら?誰かしら。 ちょっと拓也でてくれない?」 母さんの変わらないセリフを聞いて僕は驚きを隠せなかった。 「出たら駄目だよ!危ない!」 「何言ってるの。 危ない訳ないじゃない。早く出て」 慌て止めようとしても母さんは笑っていた。 母さんは僕の思ってることなんて知る由(よし)もなかった。 「絶対駄目だって!」 僕は大きな声を出した。きっとあいつだ。 出たらまた殺されるんだ! 痛みが体中を走った気がした。 「もうお母さんが出るわ」 呆れたように母は呟き、殺人犯のお客がいる玄関へ足を運んだ。
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