時。

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母さんと夏希が食事の間、僕は自分の部屋に戻った。 心地よいふかふかなベッド上に座った。 たまった疲労も嘘のように和らぐ。 「きっと何かがある」 僕はポケットから腕時計を取り出す。 あの大男は腕時計を気にしていた。 それは何かが隠されているだからだろうか。 僕は子どもが欲しいもの見るように食いついてじぃっと見た。 するとさっきは外が暗くて気づかなかったけど、この腕時計普通ではなかった。 まず針が秒針しかない。分針や時針といった物は見あたらない。 次に本来なら12となる場所が60となっている。 「60秒?」 キッチンタイマーみたいなものなのか? そういえば秒針も動いていない。 僕はスイッチを探した。
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