10人が本棚に入れています
本棚に追加
「分かった!
ちょっと待っててね」
夏希はそう言うと数分ぐらいで、すぐに来てくれた。
「それで……なーに話って?」
夏希は笑っていた。
「大したことじゃないんだけど……
腕時計知らない?」
一息おいてゆっくり言った。
「……腕時計?知らないなぁ……。
それがどうかしたの?」
夏希は僕の真剣な顔に気付いたのか真面目に答えた。
「いや、その……」
言葉がつまる。
もうこれ以上聞くと夏希を悪者扱いしてしまう。
僕だって疑いたくないし夏希は本当に知らないかもしれない。
もう聞くのは止めよう。
「ううん、ゴメン。
なんでもないよ」
「なによー、それだけ?」
物足りなそうに夏希が聞いた。
「それだけだよ……悪いね夜遅くに」
最初のコメントを投稿しよう!