時。

25/49
前へ
/79ページ
次へ
「分かった! ちょっと待っててね」 夏希はそう言うと数分ぐらいで、すぐに来てくれた。 「それで……なーに話って?」 夏希は笑っていた。 「大したことじゃないんだけど…… 腕時計知らない?」 一息おいてゆっくり言った。 「……腕時計?知らないなぁ……。 それがどうかしたの?」 夏希は僕の真剣な顔に気付いたのか真面目に答えた。 「いや、その……」 言葉がつまる。 もうこれ以上聞くと夏希を悪者扱いしてしまう。 僕だって疑いたくないし夏希は本当に知らないかもしれない。 もう聞くのは止めよう。 「ううん、ゴメン。 なんでもないよ」 「なによー、それだけ?」 物足りなそうに夏希が聞いた。 「それだけだよ……悪いね夜遅くに」
/79ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加