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「あ、そういえば……」
僕はさっき家の前で拾った腕時計のことを言おうとした。
もしかしたら母さんが落としたかもしれない。
黙っておくのも少し気掛かりだ。
しかし、遮られるようにインターホンの音がする。
「あら?誰かしら。
ちょっと拓也でてくれない?」
ご飯を食卓の間の机に並べている母さんでられる状況ではなかった。
「分かったよ」
買い物帰りで少し疲れていたが、僕は慌て小走りで玄関に向かいドアを開けにいった。
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