終焉へのカウントダウン

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ピクッ…‼ 先輩は微かに動くとゆっくり起き上がった。 「先輩…‼無事だっ」 義也と結衣が近づこうとしたのを馨と雅広が後ろへ引き寄せた。 「俺がやるから下がっててくれ‼」 「ヴ…ァァ…」 [アイツ等]と化した先輩は声を出しながらゆっくり歩み寄ってきた。 「くっ…‼おらあああ‼‼‼‼」 グシャッ‼💥ゴシャッ‼💥 雅広は頭を二回叩いて頭を潰した。 「ハア…ハア…」 「赤木くん…」 「雅広くん…」 「……」 「大丈夫…だよ」 模造刀からは血が滴り落ちていた。 雅広はあらかじめ貰っていたタオルを取り出し血を拭き取って刀身を鞘に納めた。 パチン…‼ 「……約束は…果たしました…」 しかし雅広は震えていた。 何故なら…この地獄が始まって初めて自分が手をかけた人の死を見たからだ。
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