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「はぁ…やっと休めた」
「本当だよ…」
結衣と馨は同じ部屋で休んでいた。
「全く、とんだとばっちりだ…遊びに誘われたと思ったらこんな事に」
馨は不満げに愚痴をこぼした。
「何、こうなったのは私のせいとでも言いたいの!!?」
結衣は少し声を荒げて言い返した。
「そうは言ってないだろ!」
「そう言う風に聞こえるのよ!!」
2人は完全に感情をぶつけ合っていた。
「やるか!!」
「上等よ!!」
2人は立ち上がって睨み合いを始めてしまった。
「結衣お姉さんも馨お兄さんも止めてよ!!!!!」
通りかかった静夜は思いっきり叫んでいた。
「!」
「な!」
2人は驚いて静夜の方を見た。
「ダメだよ、ケンカしちゃ…。何でケンカするの?」
静夜は訴えかけるように話しかけた。
「ぅ……」
「それは…」
2人は静夜の訴えに「子供が出てくるな」とは言えなかった。
「あ…!お爺ちゃんが帰ってきた!」
静夜は窓辺から外を見た。
家の当主である月山姉妹の祖父が帰って来たみえる車が屋敷へと入って来た。
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