黄泉路を逝く者達

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月山姉妹の祖父はとても孫を持っている人間の身体付きとは思えないほど若々しく恵まれていた。 年齢は60近いはずだが、どうみてもその肉体は40前半辺りの身体付きだった。 「見よ!この男を!この者は川崎鉄矢!!半世紀を共に生き、そして共に支え合って来た生涯の友だ!」 演説のように叫んでいる最中、鉄檻に閉じ込められている一体の[アイツ等]がホークリフトで運ばれてきた。 「だが、彼は自らを盾として戦い!人では無くなった!!そのために儂は最後の友情の示しを見せる!!」 鉄檻が開けられ[アイツ等]と化した者が辺りに襲いかかろうとしたが姉妹の祖父は刀で首を切り落とした。 首を落とされた[アイツ等]は特有の声を発しながら首だけで生きていた。 「さらばじゃ…親友よ…ぬおおお!!」 とどめを刺す為に首に刀を突き立てた後、足で踏み潰した。 「これが…今の儂等の世界!例え家族、恋人、親友、兄弟でも殺さねば生き残れない!!生き残りたければ戦うのじゃ!!!」 その壮絶な現場に女性は目を逸らし、男はその場で固まっていた。
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