0人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
ここはどこだろう…
僕は誰だろう…
何もわからない…
ただわかるのは自分が見た事のない公園のベンチに寝ていたこと
寝ていた?
わからない。
倒れていたのかもしれない…
太陽がポカポカ気持ちよい
春なのか?
公園を人がよく通る
皆僕の存在に気付いている
ただ皆知らないふりをする
それが痛いほど伝わってくるのが、少しおかしくも感じられる。
1時間くらいだろうか?
それくらいの時間がすぎたように感じる
よく映画で
主人公などが自分と同じような状況になると
必死に
ここはどこか?
自分はだれか?
考えるが、僕はそれをしなかった。
いや、できなかったのか。
目を閉じるとTVの砂嵐のようなのが
まぶたの裏に映っている。
「すいませーん」
ベンチの近くにサッカーボールが転がってきた。
それを拾って欲しいのか、少年が「すいません」といいながら近付いてくる。
最初のコメントを投稿しよう!