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1、ピロートーク
「聡さんの、初体験の話を聞かせてよ」
歳下の新妻はいつも突拍子もないことを言う。
例にたがわず、今回も聡は驚いて一瞬固まっていた。
「聡さん‥?」
「え、あぁ。って、はぁ?よりによって何でそんな話聞きたいわけ?」
「だって、私は初めての相手聡さんなのに、聡はこういうこと‥‥その‥‥」
言いにくそうに、語尾が小さくなっていく。
「なに?聞こえないよ」
わざとからかうように言った。
「う‥‥うまいから!」
もぅどうにでもなれ!というように半ば叫んだ可愛い新妻は真っ赤になって聡の胸に顔をうずめた。
こういう仕草がたまらなく可愛い。惚れた欲目も手伝ってさらにそう感じざるを得ない。ただし話してる内容が内容なだけに、今回ばかりはこの仕草も厄介なものだった。
「あー、そう?気のせいじゃ?」妻の背中をポンポンとしながら聡は早く妻が寝落ちしてくれることを切に願った。
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