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「やってくれたな、あのジジイ!!」
瑛太が激しく机を叩き、声を荒げる。
「まぁ、落ち着きなよ金好き。今回はアイツメインだし」
うずくまり地面に、のの字を大量生産している嶺人を雪月が指差す。
「何だ、金好きって」
「コードネームよ、それっぽいでしょ」
「いいな、それ」
瑛太が指を鳴らし、楽しそうに決めていく。
「じゃ、雪月ちゃんは実験狂」
「なっ」
「リリスさん達は百合」
「いい響きね、みっちゃんまだ来てないから伝えとくわね」
「嶺人は」
「アンタはバカで十分よ」
雪月に酷い決め方をされ、のの字を生産する作業に戻った。
「よし、アダ名も決まったし、作戦といこうか」
瑛太は真剣な顔をして皆を見据える。
「実質これは2対1だ。この∞マークの赤い服は5枚しかない、というか赤は5枚しかない。
だが、幸か不幸か魔法は使い放題だ。
つまり、バカは不死身になる」
ゴクリ……と皆話に引き込まれる。
ゴクリ……じゃない、そんなことは皆知ってるルールにも書かれている。と突っ込むが皆、華麗にスルー。
「防御班は嶺人一人、俺と雪月ちゃんがたまにフォロー。
攻撃はユリ組の二人に任せます。期待してますよ、リリスさん。
さっ作戦も決まったし俺は一儲けしてくるんで、あとよろしく」
瑛太はトトカルチョしに行った。
他の面々も各々準備に入り、雪月は嶺人に薬剤を投与した。
薄れ行く意識の中、ルールの一文が間違いじゃないことを身を持って思いしった。
『敵味方問わずしっかり殺りましょう』
開始まであと10分。
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