作戦会議

2/2
前へ
/23ページ
次へ
「やってくれたな、あのジジイ!!」 瑛太が激しく机を叩き、声を荒げる。 「まぁ、落ち着きなよ金好き。今回はアイツメインだし」 うずくまり地面に、のの字を大量生産している嶺人を雪月が指差す。 「何だ、金好きって」 「コードネームよ、それっぽいでしょ」 「いいな、それ」 瑛太が指を鳴らし、楽しそうに決めていく。 「じゃ、雪月ちゃんは実験狂」 「なっ」 「リリスさん達は百合」 「いい響きね、みっちゃんまだ来てないから伝えとくわね」 「嶺人は」 「アンタはバカで十分よ」 雪月に酷い決め方をされ、のの字を生産する作業に戻った。 「よし、アダ名も決まったし、作戦といこうか」 瑛太は真剣な顔をして皆を見据える。 「実質これは2対1だ。この∞マークの赤い服は5枚しかない、というか赤は5枚しかない。 だが、幸か不幸か魔法は使い放題だ。 つまり、バカは不死身になる」 ゴクリ……と皆話に引き込まれる。 ゴクリ……じゃない、そんなことは皆知ってるルールにも書かれている。と突っ込むが皆、華麗にスルー。 「防御班は嶺人一人、俺と雪月ちゃんがたまにフォロー。 攻撃はユリ組の二人に任せます。期待してますよ、リリスさん。 さっ作戦も決まったし俺は一儲けしてくるんで、あとよろしく」 瑛太はトトカルチョしに行った。 他の面々も各々準備に入り、雪月は嶺人に薬剤を投与した。 薄れ行く意識の中、ルールの一文が間違いじゃないことを身を持って思いしった。 『敵味方問わずしっかり殺りましょう』 開始まであと10分。
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加