防戦

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空が紅く染まる。日が傾いたのと、爆発によるものだ。その紅は引き付けられる不思議な魅力を持っていた。 人為的な紅の中から、バカが黒ずみ力なく歩く。 実験狂が走り、腕を掴みフルスイング。手裏剣の様に飛んでいく。それを金好きが掴みバカガードを展開。 防御に成功した。 いかに不死身に近い体を持つ嶺人でも、既に回復・再生が追いついていない。 辛うじて人形を保っている感じだ。 単純に戦力が違いすぎた。 5対1200。 あり対核兵器の戦いが既に20分経過している。 このままじゃ、バカが持たね~。 瑛太はバカを雪月に投げ返す。ヘッドホン型のインターフェースに声を送る。 「百合どうした。もう一人はまだ来ないのか」 「もうちょっとだとおもうんだげど、ちょっと遅いわね。診てくるからあとよろしく」 「えっ、ちょ、もしもしリリスさん。もしもし、もしも~~~し」 瑛太の叫びが木霊するが、ヘッドホンからは『みっちゃ~ん』と嬉しそうに駆ける情景が見えるかのような音声しか聞こえてこなかった。 不味いこのままじゃ俺にも危害が及ぶ。 瑛太の不安は的中した。 囲めぇ!!と相手のリーダー格の怒号が飛び雪崩れ込まれる。 周囲360度逃げ場のないほど人が密集している。 残り5分、詰まれるまであと一手。
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