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嶺人が目にしたのは地獄絵図だった。
大地からは火柱がドミノ倒しのように連続してあがり、群がっていた群集は蜘蛛の子を散らすように逃げ惑っている。
その一角が翡翠色の閃光に飲まれ、人が空を舞った。
止めないと、と思い足に力を込めると嶺人は違和感を得た。
動くのも辛いが頭をあげ足を見ると、そこに足はなかった。
いや、足どころか四肢がない。
動けないことを悟ると、自業自得だろうと蔑み、∞のストッパーは彼らの救済を諦めた。
空を仰ぐ、茜色に染まる空は引き込まれるように綺麗で、
次に目覚めた時は夜空だろうかと思う。復元のため目を閉じ、嶺人は深い眠りに着いた。
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