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サウナと大差ない旅路を終え教室に倒れ込む。
クラス全員で英雄の帰還に歓喜の声をあげ、
「「「「アイスく~~ださい」」」」
声を揃えて可愛く言った。
「ありませ……ん、売り切れだった。誰か……水を……」
「しょうがないわね」
力尽きかける嶺人に雪月は注射器を取り出す。
「ないなら、外まで行ってこい」
薬品を投与しようする雪月はおびただしい量の熱気と共に雪崩れ込んできた集団に止められた。
「ちょっと待ってもらおうか」
集団の先頭に立つ長髪の男が髪をかきあげながらカッコつけながら制止した。
(一部省略)
(ここから先、男達が代わるがわるカッコつけながら喋る凄く見苦しいシーンが10分程続くためカットさせて戴きました)
暑苦しい男達を殴り飛ばしたことで一応の落ち着きをみせ、各代表と会談するはこびになった。
教室の机を円上に並べ会談が始まる。
「それでいったい何のご用でしょう」
雪月に促され、
「―――アイスが食べたい。そう我々もアイスが食べたいのだが、
知っての通り売り切れだ。だが見たまえあんな中1km先の店まで買い出しにいくなど自殺行為さ」
知的そうな男が眼鏡をクイッとあげ視線を外に向け言った。
「つまり、私のモノを貸せと。
最高時速200kmで動ける超高機能パシりの恩恵を、見ず知らずのあなた方に受けさせろと。
―――――、寝言は寝てから言って下さい」
「地下でよければ新しい部室を君の組織∞(エンドレスナイン)に進呈しよう」
アイスも手に入り、部室まで手に入ると、雪月は瞬間的に思考し二つ返事。
「乗った」
「暑いわね。……何の集まり!?」
教室に入った、汗で白いブラウスを張り付ける女教師が目を丸くした。
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