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すごく雨の強い日。
学校帰り。
「あぁ。別に傘ないけど、いいや」
強い雨にもかかわらず、傘もささずに歩いた。
教科書なんて濡れてもいい、だってまた、復活の魔法か時間を戻す魔法で直せばいい。
そんなことを思いながら歩いていた。
周りはあわてて雨宿りを探したり、傘をさしたりして、自分だけその空間から逸脱しているような感覚におそわれる。
そんな時、いきなり腕を捕まえられ、振り向くと自分と同じ年くらいの男子学生だった、短髪。『な、何か?』
笑顔で
「風邪ひいちゃうよ。」
と開いてある傘を差し出せれた。
『え、いや、大丈夫です』
拒否をしようとしたら、無理やり傘を渡され、走り去って行った。
『あ、あの~』
それが、彼との出会いだった。
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