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ここは世界有数の魔術高等学校。『千夜<ちよ>魔術高等学校。』
上級魔術科。中級魔術科。下級魔術科。そして、なぜかある魔力ゼロの普通科。
。
上級魔術科は魔力が高くないもの。
中級魔術科は並程度のもの、下級魔術科は魔力はややある。というように分かれている。
敷地は校舎も別々になっていて、上級、中級、下級、普通と学校行事ごと以外では交わることない。
また、上級魔術科に関しては男子、女子と校舎は別々になっている。生徒会はそれぞれ科に対して1つ存在するが、上級魔術に対しては男子、女子それぞれに存在する。
この物語の主人公は上級魔術科に属する、<羽神くめ>は高校3年生。生徒会長であり、学校ではトップの成績である。
肩より少し下まで伸びてある髪はまっすぐに整えられせいふくもきちんと着こなしている
周りからは無口であり、まじめだと思われている。
くめは学校の昇降口で靴を履き替えて教室に向かおうと歩きだしたところで
「会長おはようございます。」
『おはよう。皐月。』
挨拶をしたのは副会長の頼川皐月<よりかわさつき>。
成績は2番目。くめとは対照的に明るく社交的であり、服装もやや崩し気味で長く伸びた髪はツインテーイルに結ってある。
くめの良き理解者である。
「あれ。会長、傘なんてもって、珍しい。いつもなら傘なんてささないのに。どういう心変わり?」
『昨日、ある人から借りて、返そうと思ってるんだけど、誰だかわからなくて、もしかしたら、今日の帰りに出会うかもしれないからと思って持ってきただけ。』
「それなら傘に残っている魔力をたどって相手を探せばいいじゃない。」
『うん。それが魔力ない人みたいでわからないんだよね。』
「ふ~ん。なんか、変!!」
『な、何が?』
「いや、何にも。」
そんなことを話しながら歩いた。
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