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作家・美沢遥
僕は、中学生になってから先生に促されて小説を書いてみたら、文学賞を取ってしまって作家としてデビュー
そんな感じでだらだらと高校生になっても作家として生きてきた
主にファンタジーを書いていたが、担当さんに……
「春斗君、正直に言わせて貰うけど君にはファンタジーの才能ないよ」
厳し過ぎる言葉を僕は真っ正面から叩き付けられた
「だから、春斗君。
いや、美沢遥先生!
恋愛小説書いてみましょう!!」
と言う訳で無理矢理ファンタジー作家から恋愛小説作家に転職
半ばヤケクソだったが書いていく内に僕も段々と楽しくなってきてファンタジー小説を書いていた頃よりもスラスラとペンが進んで行った
それで何故か僕の初恋愛小説『貴女はそこに居ますか?』がベストセラーに……
5000万部を一挙に超え、外国版も発行
漫画化してアニメ化、遂には映画化
インタビューまで受けることになったりした
勿論顔はNGさせてもらった
一応、担当さんに貰った名前が女性の名前だったから男と言うのは隠さなければならなかった
僕は一個の恋愛小説を書いたことで人生が一遍してしまったのだ
豪邸が買えそうな沢山0の並んだ数字を見て僕の一生涯かけても使い切れないものを寄付金に回したら、またテレビで大体的に放送されてしまい、絶世の女神と言う話も流れ出した程だった
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