Feel…感じて

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俺は、突っ込んできた隼人の拳を受け止めて、其の侭俺の胸に抱きとめると、隼人の唇を奪った。 「んぅ…ぅ…」 目を白黒させて、俺の腕の中で暴れている。其処から隼人が、足を蹴り上げようとしたから、慌てて離れる。 「てめぇなにしやがる!」 隼人が袖で唇を拭きながら、怒りを露にする。 「そんなにゴシゴシ拭かなくても…」 「真面目にタイマン張れ!」  「だから、俺は怪我させたくないんだって」 「…ばかにすんな!!」 そう言って、また俺に突っ込んできたから、その拳を避けて鳩尾に一発俺の拳を入れる。 「うぅっ…」 身体を折って隼人が倒れるのを、俺は抱きとめて、 「もう痛いことやめねぇ…」 俺の言葉に、キッと俺を、睨み返してくる。そしてまた、足を振り被って来るのを捕らえると、其の侭屋上の床に押し付ける。 「がっ‼…うっ…」 隼人がうめき声を上げる。俺は押さえつけた隼人の耳元に、 「俺、格闘技習ってるから…普通の喧嘩じゃ俺に勝てないよ」 そう言ってやると、隼人から離れて、腕を引いて立ち上がらせる。 負けた事が悔しいのか、隼人は唇を噛んでいた。 そして俺に、 「負けたよ…」 隼人がそう告げた。
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