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何時もの朝が、やってくるはずだったんだ。その日の朝早くに、親父に起こされるまでは…
「流星これが、花嫁候補だ!」
そう言って、突然親父が見合い写真を,束で持ってきた。
眠い目を擦りながら、親父の持って来た物に目を向ける。
「はぁ?何だよこれ!何で見合いなんだよ!」
「一応、お前が後取りだし…」
「一応なんかい?」
と、軽く突っ込んでみる。
「もう直ぐ、流星も高校も卒業だし、会社の事も考えてだな…」
「俺、女がダメな事しってんじゃん!!」
「あっ!うん…」
「親父だって、母さんと結婚したの、子供が欲しかっただけだろう!…母さんが辛い思いしたの、俺知ってんだから!」
「まぁ、うん、そうなんだが…」
「なら、俺に強制すんなよ!」
俺のその言葉に、しばらく親父は考えて、
「でも人生のパートナーは必要だろう!男同士でも構わないし…兎に角、パートナーを見つけて来い!」
むちゃくちゃな、親父の提案に、俺が“はぁ?”って顔をすると、俺を男子校に、転校させた。
「あの親父は…何考えてんだか…?」
俺はダルい身体を起こし、学校へ行く準備を始めた。
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