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仮に男の話が本当だとしよう
しかし、彼が安倍晴明であってもウチには無関係だ
無関係というか
堀崎潤とは今日初めて会ったのだ。関係があるとは思えない
男は静かに目を瞑った
長い睫毛がゆれる
そしてゆっくりと目を開けると、ウチの目からそらさず答えた
「それは、あんたも生まれ変わりだからさ」
もし、この世の中に神様がいらっしゃるのなら
何故ウチはこのようなことになったのでしょうか？
その理由を出来れば簡潔に教えて頂きたい。切実に
「はい？」
ウチは自分でも間抜けだと思うほど気の抜けた変事しか出来なかった
「なんだ、頭だけではなく耳も悪くなったのか？」
「うるさい!!頭はよけいだ馬鹿!!」
なんて失礼な奴なんだ!!
確かに頭はよくないが馬鹿ではないもん！
「ちょっと待って下さい……ウチも誰かの生まれ変わりだというのですか？」
「だからそう言ってるではないか」
男はため息をつくと、真っ直ぐウチの方を見る
「あんたも俺と同じ生まれ変わりさ。いや、あんただけじゃない……この世の全ての人が生まれ変わりだ
そしてあんたは
小野妹子の生まれ変わりだ」
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