第1章 出逢い

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本日何度目になるだろうか……いや、そんなのいちいち数えられないぐらいの数になっているだろう 頭の中がハテナでいっぱいになった 誰が?誰の生まれ変わりだって? ―ウチが ―小野妹子の 生 ま れ 変 わ り ウチはおもむろにポケットの中に入ってる携帯電話を取り出した 「えーと……警察て110番でしたっけ?」 「おい、こらまて」 先月替えたばかりの白色の携帯を見つめながら男に問う 案の定、男は予想通りの反応を見せた 「何、警察呼ぼうとしてんだよ」 男の顔は無表情だったが 若干、眉間にシワがよっている 少し、不機嫌になったのであろう。ざまぁみろ 「いきなり現れて生まれ変わりやら転生やらワケわからん事を話したかと思ったら……しまいにはウチが、あの“小野妹子”の生まれ変わりだって言うんですよ」 そりゃあ、警察だって呼びたくなりますよ と、男に言い放つ。 ウチは手にしてた携帯電話を閉じポケットにしまう いくらなんでも信じがたい話だ ウチがあの“小野妹子”の生まれ変わりなはずがない
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