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「おはよ、何、いたんだ」
「なんで?だってきょう…」
「零緒(れお)いいから。ほら望も早く座れ」
「あぁ、わりぃ…」
「どうする、今回のシンメ」
「俺、零緒とがいい」
「俺も」
「瞬(しゅん)と零緒でよくね?」
「そうだね。」
「何、俺人気!?」
「竜希(たつき)は?」
「日向(ひなた)」
「何何?俺はどうなんの?」
「お前は後」
「は?」
「んじゃ、久しぶりにあれやらねぇ?」
「あぁ…懐かしくね?ずっとやってたよなぁ~」
俺らMiracleがデビューしてあとちょっとで2年。
いろいろあったわけで。
一人一人の個性が強すぎるMiracleで
輝き続けることは楽じゃない。
けれど
ファンはこんな俺らを求めてくれる。
だから、もっと輝けるように
少しでもいい歌を届けられるように
俺らはずっと
歩いてきたんだ。
「誰が決めたって文句いうなよ」
いつだって
揉めないでこられたことなんてなかった。
簡単なことでさえ、口を聞かなくなったりしたのは
やっぱり不安定な環境と
それを支える、足りない経験だったんだ。
それでもいまは
もちろんそんなことは起こらない。
お互いがお互いを認めあっているから…
たぶん、これからもずっと。
俺はMiracleの1人を
背負って、いたかった。
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