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「・・・・あ」
「私・・・・」
「・・・・・・・・?」
薄暗い森の中、金髪の少女は座りこんでいた。
古そうなブカブカの服に、これまた古そうなブーツ。
とても綺麗とは言い難い服装だか
晴れ渡った空の色をした瞳はその中で、よく映えた。
「私・・・・・・・」
私とは誰なのだろう
誰にだって名前はあるハズだ
「・・・・・・・・・・」
思い出せない・・・・
「どうしよう・・・」
場所もドコか解らない、ましてや森の中だ。何が起きるかもわからない。
困り果てた―
「お嬢さん」
少し低い青年の様な声が聞こえてきた。
誰だろう?
なんだか怪しい
「・・・だれ?」
彼女は周りをキョロキョロと見た。声の主を探して
すると―
さっきよりも優しく笑みをふくんだような声が聞こえた。
「怖がらないで、決して怪しい者では・・・そのまま前に進んできてください」
彼女は一瞬、戸惑ったが声に従うことにした。
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