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薄暗い森の中をゆっくり歩いていく。
一体 なんなのだろう?
徐々に霧が森全体を包んでいった。
―このままでは視界が遮られる・・・・・。
「霧は大丈夫です。安心して・・・」
「は・・・はい」
思わず返事をすると、クスッと笑われた気がした。
「あなた、は」
だれですか?
―霧で真っ白だった森が、元の姿になっていく・・・
何かの存在を感じてふと、後ろを振り替えると、白い髪に夕日のような瞳
黒のシルクハットに黒の紳士服を纏っている青年が立っていた。
「こんばんは・・・・申し訳ない、日が暮れてしまったようだ」
青年は、月が見え隠れする夜空を見上げた。
彼女は戸惑いが隠せないのか、固まっていた。
「・・・クスッ・・・俺の名はルイス・・・獣人だよ」
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