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「…はい……Σえ?!…分かりました!直ぐに行きます!!」
電話から聞こえて来たのは深月の母親の声だった。
母親は容態が急変したから、病院に入院させた事と、深月が会いたがっていると、泣きながら伝えてくれた。
嫌な予感を払拭しつつ、慌ててペンダントを受け取ると、深月が入院した病院へと駆け付けた。
「…英明君!来てくれたの?…ありがとう。…何とか…もってくれたんだけど…深月が貴方を呼んで欲しいって…」
「おばさん、連絡ありがとうございます。…深月の容態が落ち着いたなら…安心しました。」
病室に入ると顔色の青ざめた深月が、うっすらと涙を浮かべて迎えてくれた。
「……ごめんね。…急に呼んで貰って…。」
「…どうしたの?話したい事でもあった?」
深月はゆっくりと話し始めた。
「前に…結婚しようって…言ってくれた…でしょ?……はぁ……こんな…こんな私でも…後悔しない?」
そう言って深月は涙を流した。
「もちろんだよ。深月じゃないとダメなんだ。…後悔なんてしないよ。」
僕の言葉に深月は泣きながら、ニッコリと微笑んだ。
深月の母親が部屋に入って来ると、深月は慌てて涙を拭った。
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