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俺はマサヤに友達以上の感情を持っている。それは自覚していた。
もっともそれは友達以上恋人未満というやつで、これは戦友とでも言うべきものだろう。
マサヤは俺より1回りぐらい大きいけど
昔は俺が守ってやった。
今はもっぱら守ってもらっているが、昔の俺はすごかった。
幼いながらに口が立つから同級生の男子くらい黙らせるのはわけなかった。
でもあれはヤバかったなぁ。
中2のとき地元の大学生に絡まれて
殴られそうになったとき、あいつ…
俺をかばって殴られてくれた。
一発殴って気が済んだのか相手は
戻って行った。
初めてひとがグーで殴られるところを
見て、俺は腰が引けた。
どんどん腫れていくマサヤの口元が痛々しくてよく覚えている。
「マサヤ、大丈夫か!?病院いこう…」
精一杯発した俺の声は震えていて
すっげぇ情けなかった。
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