1.新参者

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今日はその料理教室の日。 今から向かうところだ。 料理教室は住宅街から少し離れた場所にあるが、歩いても苦にならない距離だ。 私はいつものように、身支度を整えた後、家を出た。 ~・~・~・~・~・~・~・~・~・~ 料理教室の開始前、今日から加わる新しい人が紹介された。 名前は大野紀子(おおの のりこ)。 最近この近辺に越してきたらしい。 年齢は私と同じくらいか? セミロングの黒髪に、軽くメッシュが入っていて、そして非常に痩せた印象で、綺麗な女性だった。 最近アパートに越して来たという新しい住人なのだろうか? 偶然にも彼女とペアを組んで料理を作ることになり、私は彼女と改めて自己紹介をし合った。 「大野です。よろしくお願いしますね」 彼女は微笑んでそう言った。 「こちらこそ」 私も微笑みを返した。 ……彼女との出会いが、私の人生を“狂わす”事になるとは、この時の私は思いもしなかった。
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