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「そこの人、その家は神楽って人の家よ」
小さな柵を開けようと手をかけたその時、横から女の子の声が聞こえた。
声の方向に視線を向けるとつり目、茶髪のポニーテールの女の子が立っていた。
「俺は…」
女の子は俺を見て少し考えるような素振りをして、尋ねてきた。
「あんた…、もしかして神楽蒼介…って名前?」
俺の名前を知ってる…?
でも俺はこんな可愛い子知らないぞ?
「はい…。であなたは…?」
「信じられない!!私を忘れたの!?
葵(アオイ)!!如月 葵(キサラギ アオイ)!!」
あおい…アオイ…葵…!?
「お前、あの葵か!?」
「あんたがどの葵を想像してんだか分かんないけど、あんたの幼なじみの葵よ。
久しぶりね、蒼介」
「わー、ホントに久しぶりだな。
俺が10歳の頃引っ越したから…、会うのはもう5年ぶりになるのか!!」
葵は俺が年が同じこともあって小さい頃からよく遊んでた隣人であり幼なじみだ。
叔父さんの家に行ってからも文通で連絡取ってたけど、実際に顔を見たのは5年ぶりだ。
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